理科講義ノート

衣食住における生物の利用

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衣食住における生物の利用

  1. 衣食住における生物の利用
    1. 炭水化物

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衣食住における生物の利用

衣類や住居には生物が生産する繊維がその代表的なもので、繊維には木綿絹などの植物繊維と動物の作る動物繊維がある。また、木材は植物繊維がリグニンという一種の樹脂で固定されている。

食物には、炭水化物(糖質・糖類)と脂質(油脂)、タンパク質などの三大栄養素と、無機栄養素やビタミンがある。

炭水化物

組成式がCmH2nOnで示されるため炭水化物とも呼ばれる。糖はグルコース(ブドウ糖)やフルクトース(果糖)などの単糖類がひとつないし複数結びついたものである。

糖類とも言う。ブドウ糖や果糖という単糖類が、ひとつ以上結びついたもので、単糖の数によって単糖、小糖、多糖類に分類される。

単糖類
ブドウ糖
(グルコース)C6H12O6
ぶどうに含まれる糖で人類をはじめ多くの生物の体内では直接のエネルギー源として蓄えられ使用される。
ブドウに多く含まれていることでそう呼ばれる単糖類で生物の体内ではエネルギー源として使われる。甘さは砂糖の65-80%である。
果糖(フルクトース)C6H12O6
果物に多く含まれる単糖類で糖の中では最も甘い(甘さはショ糖の120-170%)が温度が高くなると甘みが低下する特徴がある。
果物に多く含まれる糖で最も甘い糖である。温度が高いとより甘く感じる。
小糖類
ショ糖(ショ糖)C12H22O11
いわゆる砂糖の主成分でブドウ糖1分子と果糖1分子が結びついた二糖類で、花の蜜やサトウキビ、テンサイなどに含まれる。
グルコースとフルクトースが結びついたニ糖類で、砂糖の主成分でサトウキビやサトウダイコン、植物の花の蜜などに含まれる。
多糖類
でんぷん
ブドウ糖がたくさん結びついたもの。ブドウ糖が多数結合した多糖類で植物は光合成で生産したブドウ糖をデンプンの形にしてたくわえ、生物はデンプンをブドウ糖に分解してエネルギー源とする。
セルロース
デンプンと同じくブドウ糖が多数つながっているもの(結びつき方がデンプンとは異なる)で植物の体を支える組織として利用される。セルロースは水に溶けず、動物は体内で分解できない。牛などの反芻(はんすう)動物は体内に養っているバクテリアによってブドウ糖に分解し利用している。
グルコマンナン(こんにゃく)
その他の身近な糖類
転化糖
ショ糖を酵素や酸でブドウ糖と果糖に分解したもの。そのため、ショ糖と同じカロリー数でも約2倍の甘さがある。蜂蜜は天然の転化糖である。
ショ糖を酵素や酸でグルコースとフルクトースに分解したもので、蜂蜜は自然界に存在する代表的な転化糖である。そのため、同じカロリー数でもショ糖よりも甘い。
上白糖
日本など一部の国で使用される甘味料で、ショ糖の結晶に転化糖をまぶしたもの。
液糖(ブドウ糖果糖液糖、果糖ブドウ糖液糖など)
でんぷんを分解して作られるブドウ糖、そのブドウ糖の一部を果糖に変えたもので、どちらが多いかでブドウ糖果糖液糖、果糖ブドウ糖液糖などの種類がある。液体なので輸送や製造工程で扱いやすく清涼飲料水などに使用される。
デンプンを酵素によりブドウ糖にまで分解しさらにグルコースの一部を酵素でフルクトースに変えたもの。存在比率の多いものを前に書く。液体であるため、運搬や混合など工業的な扱いが容易で、同じカロリー数でもショ糖よりも甘いため清涼飲料水に使用される。フルクトースが含まれるため低温では甘みが少なくなる。
食物繊維
多糖類のうち体内で消化・代謝できない炭水化物(糖類)には、腸内のバクテリアや細菌にとっても、またちょうバクテリアや細菌にとっても、また腸の活動にも必要で食物繊維の主な位置を占める。


First Published
2006-04-01
Last Modified
2006-04-08 12:00:00 (JST)
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