理科講義ノート

金属結合

前のページ

金属結合

  1. 金属結合
    1. 金属結合の性質
  2. その他の化学結合
    1. ファンデルワールス結合

次のページ

金属結合

金属結合のイメージ

金属結合の性質

金属元素どおしが結合すると、金属の原子核は結晶の場合きちんと整列しているが、価電子を特定の原子周囲に固定する力が弱く、電子は特定の原子周囲に固定されず自由に動ける。自由電子。そのために、そのために金属結合では、つぎのような金属特有の性質を現す。

電子は特定の原子周囲にとどまらず自由に移動できる。
そのため金属は大きな導電性を示す。また、温度が上昇すると金属原子核の運動が激しくなり電子の運動を妨げるため導電性は低下する。
この電子は自由電子であり、金属特有の光沢や高い熱伝導性の原因になる。
最外殻の電子は、金属原子核を固定しない。
そのため、一般的に金属は展性や延性をもつ。

その他の化学結合

ファンデルワールス結合

分子や原子の間に共有結合やイオン結合がつくれないときであっても、電荷のわずかな偏りが近くの相手の電子を偏らせるため弱い静電気的な力が生じる。この力はとても弱いが、ヤモリが壁に貼り付けるのはこのファンデルワールス力によるものとされている。

水素や窒素などまったく電荷の偏りのないはずの分子であっても、常に瞬間的な電荷の偏り(分散)は生じている。その偏りに影響を受ける形で隣の分子と結合する。(ロンドン分散力)

ファンデルワールス力による結合

また、塩化水素や二酸化炭素の固体のように分子内に電荷の偏りがある場合は、お互いが電荷を打ち消しあう向きに(配向)並んだり、電荷の偏りがないものが、それに誘引される形でひきつけられることもある。

ファンデルワールス力による結合



First Published
2006-04-01
Last Modified
2006-04-08 12:00:00 (JST)
© TESHIMA Shizuka 2007 - 2010 All Rights Reserved mailto:Shizuka@ichiya.com

Valid XHTML 1.1!    Valid CSS!   Another HTML-lint gateway