理科講義ノート

濃度

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濃度

  1. 濃度
    1. 重量パーセント濃度
    2. モル濃度
  2. 練習問題

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濃度

濃度は、混合物において、ある成分の量が全体の量に対する比率をあらわす値で、このときの量を何にするかは重要である。

よく使われる濃度は、全体の量と成分の量ともに質量で示した質量濃度とモル/体積濃度である。溶液や物質の比重(密度)が関わる事が多いのでそれとあわせて理解しておくこと。

質量パーセント濃度

混合物中の目的の(成分の質量)を、(混合物全体の質量)で割ったもの。溶液の場合は、溶質の質量を溶液の質量で割ったものになる。通常はそれを百分率で示した質量パーセント濃度を用いる。

10gの食塩を水に溶かして、全体を100gにした場合の質量濃度は、10/100=0.1であり、質量パーセント濃度は10%である。

【注意】分母は溶媒ではなく溶液

10gの食塩を100gの水に溶かした場合・・とは違う。この場合の質量濃度は?

モル濃度

物質量(モル)/体積濃度

溶液において体積は質量に比べて測定しやすいため、最も使われる濃度。成分の物質量(モル)を混合物全体の体積(L,リットル)で割った値。

塩化ナトリウム(式量58.5)を1mol(58.5g)を、1L(リットル)に溶かした溶液の濃度は、1(mol/L)である。

質量/体積濃度

これも液体に置いてよく使われる濃度。

10gの塩を1Lの水に溶かした場合の質量/体積濃度は、10(g/L)である。食塩0.001gがほしいときは、この溶液から1ml測り取ればよい。このように小さな量は、質量を測るより体積を測るほうが容易なためしばしば使用されるが、常に他の濃度に換算できるようにしておこう。

比重を忘れるな!

質量/体積濃度を質量/質量濃度に換算する場合、溶液の比重(密度)がないと換算できない。なぜか考えてみよう。

食塩と砂糖どちらがたくさん水に溶ける?

食塩(塩化ナトリウム)と砂糖(ショ糖)の25℃における溶解度は、水100gにそれぞれ35.2g、 204.6gと砂糖が大きいから、砂糖の方がたくさん溶けるという誤解が生じています。日常生活ではこのような質量比較も重要ですが、化学では分子量(化学式量)大きい砂糖はたくさん溶けることを意味するだけで、実際水分子に溶けた粒子数としてはどちらがたくさん溶けたのかが不明です。食塩と砂糖の溶けた物質量を求めると、それぞれ0.61モル、0.60モルですから、食塩の方が多く溶けこんでいるのです。ましてや食塩は電離しているのですから、溶解粒子数は食塩の方が大きいわけです。

Solvent It!より引用

練習問題



First Published
2006-04-01
Last Modified
2006-04-08 12:00:00 (JST)
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